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2018/07/05

Perfecta編集部

競輪ドキュメント第4回/鈴木奈央(静岡110期)

競輪ドキュメント第4回/鈴木奈央(静岡110期)

「それまでは短距離寄りの練習が多かったんですけど、ロードの練習が増えました。3〜4時間、乗り込んだりするので体力を向上させないと。団体追い抜きでは一走で、最もパワーを要するポジション。ギアを踏むのと長い距離を踏む練習が今はメインになっています。そういう部分も競輪につながればいいなって」
元々、ロード練習はあまり好きじゃなかったらしい。しかし、メルビンからパワーメーターを手渡されたことで、鈴木の意識に変化が生じた。
「今までは時速とMAXが出るくらいのだったんです。でも、渡されたパワーメーターは色々な詳細データが出るんです。走りながら見ることもできるし、右足の方が強く踏んでいるとか新しい発見があったり。練習が終わったら、そのデータをパソコンに取り込んでコーチに送るんです。コーチはオーストラリアに住んでいるんで、毎日、メールでやり取り。コーチがデータを分析して、各自に合った練習メニューを送ってきてくれます。受け身じゃなくて、コーチに指示された練習をやっていれば結果は付いてくる」
約1ヶ月スパンの海外合宿、及び国際大会以外では頻繁に顔を合わせられる訳ではないが、鈴木はメルビンに全幅の信頼を寄せている。だからこそワールドカップでポイントを重ねて、世界選手権へ出場。そして、東京五輪という現実的なステップも明確になった。

未来

「東京五輪が終わってから、ガールズグランプリで頂点を狙いたいです。本当は五輪とガールズグランプリを同時にしたかったんですけど、現実は難しくて(苦笑)」
競輪と競技を両立させる中で、現行のルールでは競輪に専念している方が言うまでもなくガールズグランプリやガールズコレクションといったビッグレースには近道だ。
「以前の日本代表中距離コーチ・飯島誠さんから“ガールズグランプリは毎年、絶対に開催される。ただ、東京五輪は競技人生で1回のチャンスだぞ”って。だから、厳しいからじゃなくて、まずは東京五輪を目指すことが第一。それからガールズグランプリです」
もう幼少時とは違う。本気だからこそ目前に現れるいくつかの選択肢の中から、たった一つだけを選ばなければならない。
「今は楽じゃない。忙しいし、大変です。でも、本当に毎日が楽しいんです。これまでの選択で良かった、決断に間違いはなかったと、思っています」
これからも鈴木は何度も道を選ばなくてはならないはずだ。ただ、それは着実に輝く未来へとつながる選択肢。時には悩むこともあるだろうが、流されずに自分の意思を貫いたうえで決心して欲しい___。

地元愛

サインをはじめ、鈴木の千社札ステッカーや応援タオルにも、忘れることなく富士山が描かれている。
「次(2018年以降)に静岡でグランプリはいつやりますかね?静岡でガールズグランプリがあったら、次は絶対に出たいんです!私は今年の年末は無理なんですけど、静岡でのグランプリ2018開催はちゃんとアピールしなくっちゃ(笑)。競輪学校もあって、伊豆ベロドロームで東京五輪もある。何か縁があるような気がします。私、静岡で生まれ育っていなかったら、自転車を続けていなかったかも知れないですもん」
敢えて記す必要はないだろうが……鈴木は地元・静岡が大好きだ。

Text & Photo/Perfecta Navi・Joe Shimajiri

鈴木奈央(すずき・なお)

1997年2月9日生 静岡県富士市出身 静岡110期
静岡星陵高
高校時代から自転車競技を本格的に始める
国内の大会だけに留まらず、アジアや世界の大会でも好成績を残す
大学進学も視野に入れていたが、高校卒業後に日本競輪学校へ
日本競輪学校は在校1位の成績で卒業
ガールズケイリン5期生として静岡競輪場でデビュー
2開催目となる平塚競輪場で初優勝
競輪で活躍する一方で自転車競技も両立
現在は2020東京五輪を目指し、日本代表中距離の強化指定選手
国際大会での活躍も評価され、2017年JKA国際賞の表彰を受けた

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